2008年 8月の映画・演劇 評論


   ミス・サイゴン (ミュージカル) (帝国劇場)

あらすじ: 南北ベトナム戦争でアメリカ軍が不利になってきた頃の南ベトナムの首都サイゴン。歓楽街の怪しげなキャバレーに17歳のベトナム娘キム(ソニン)が今日初めて店へ出た。いたいけなキムをやさしく扱う米軍兵クリス(藤岡正明)と恋に落ちるのにそんなに時間は必要なかった。しかし、サイゴンは北ベトナム軍の手に落ち、混乱の中、クリスはアメリカに戻り、キムの消息が不明のなか、本国で結婚する。一方キムは、キャバレーの呼び込みをやっていたエンジニア(橋本さとし)とクリスが帰国後生まれた息子タムとともに、タイのバンコックへ逃げていた。戦後の落着きが戻り、クリスのもとへキムとタムの存在が伝えられ、クリスはバンコックへやってくる。しかし、既にクリスには正式な妻がいる。子供の将来とクリスへの愛を抱えるキムが選んだ道は。。。


感動をもたらすまでには、まだまだな経験と練習が必要な主演者たち!
 この「ミス・サイゴン」は、何度も上演されており、今回も7月から10月までの本当にロングラン公演の途中である。
切盛り役のエンジニアには、ほかには、1992年の初演時からの市村正親や筧利夫、別所哲也が交代で演じ、キム役は笹本玲奈、知念里奈、新妻聖子、またクリス役は井上芳雄、照井裕隆、原田優一と、主役クラスは、4人が交代で演じている。
今回は、エンジニア:橋本さとし、キム:ソニン、クリス:藤岡正明、ジョン(クリスの戦友):岸祐二、エレン(アメリカでのクリスの妻):RiRiKA、トゥイ(北ベトナムの将校):石井一彰、ジジ(キャバレーの踊り子):桑原麻希が出ている日であった。

 私も、2004年にキム役を新妻聖子が演じたのを観ている。

 そこで、2回目であるので、どうしても前回との比較、特にキム役が中心の評論になってしまうが、今回のソニンではまったく恋に苦しむ娘の気持ちも表現がなく、子供の将来に夢を託す母親の存在もない。

 ソニンが歌手であることは知っている。また、歌手の他に舞台の経験もあって今回の起用となったようだが、ラブ・シーンでの熱演はいいとしても、歌い方に心がこもっていない。
高音の発声を、叫びと勘違いしている。
音域の狭さを露呈している。

 私に言われるまでもないだろうが、ミュージカルは日常の言葉がメロディに載って表現されるため、きちんとした感情の移入がなければ、観客に訴えてこない。
そこが、できていないってことだ。
それは、まだまだ勉強が足りないってことだ。

 私は、それが若さのせいと分かっていても許さない。
お金を取って舞台で観せる以上、演じている本人の他に演出者や関係者も多くいるのであるから、周りの人たちが、若さを補うことが必要だ。
今回は、まだそれが十分に出来ていない段階で観せられてしまい不幸な目にあった。

 でも、舞台の装置として、巨大なホー・チ・ミン像やヘリコプターの登場など相変わらず印象に残るのは、立派。
舞台の展開も実に無駄がなく、広い帝国劇場を効果的に使っている。

 また、役所としては、アメリカでの妻エレンを演じたRiRiKAは、この物足りない出演者たちの中においても堂々としていて、気持ちが良かった。(宝塚出身とのことで納得した。)

感動ものだった前回、2004年の;「ミス・サイゴン」

  SEX AND THE CITY

あらすじ: 20代のころニューヨークへ2つの”L”、LABELとLOVEを求めてやってきたキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)ももう40代。今は作家として安定した生活をおくり、長年付き合ってきた恋人ビッグ(クリス・ノース)と結婚まで進むが、式の当日になってビッグは出席しなかった。失意を抱いたキャリーは他の女友達3人と共に新婚旅行で行くはずだったメキシコに向かう。悲しみに満ちていたキャリーの気持ちも、友達の暖かさで癒されて行く。しかし、友人たちも、夫の浮気、不妊、満たされない性欲と各々が悩みを抱えて生きていた。愛のない生活に耐えられるのか。。。

生活感のないセレブな女性の不満解消になるのかな?
元々は、アメリカのテレビ・シリーズの映画化とのことだけど、私はそのシリーズは観てません。

題名のズバリ「SEX」とは、かなり扇情的な香りがするので、それに惹かれて、一体どんな内容かなって気持ちで、本当に軽い気持ちで劇場に足を運びました。

 確かに、SEXのシーンもありますが、その描き方はメインではありません。
中心になっているのは、乗りのりの20代、ちょっと悩んだ30代を過ぎた40代の女性のこれからの生き方でした。

 しかし、ヒロインとなっているキャリーを取り巻く設定には、かなり無理が目立ちます。
だいたい、過去2回も結婚に失敗したことのある恋人ビックが、その失敗を乗り越えて結婚をする気になったのに、結婚式の当日にビビって、式がキャンセルになるってことは、いくらアメリカであっても酷い話です。
50代と想定されている男性にはありえない話で、ここで笑いを取るつもりがミスっています。

 そう、笑いのネタが、他の国の文化を馬鹿にしているのが、大問題です。
メキシコでのゲリも品がなく、そして日本の寿司を使った「女体盛り」は、もう最低な扱い方です。

 見せ場が、ファッションもこのテレビでの売り物であったようで、実に多くのブランドが登場してます。
でも、こんなに多くの衣装がとっかへ、ひっかへと出てきては、協賛している有名なランバンやディオールも影が薄くて、結局ウエディング・ドレスの大きさぐらいしか記憶に残りません。

 人生の中間から、後半にさしかかった女性が、これからどう生きて行こうかということを描くには、基本となっているお金の存在がなく、愛という想像の世界だけがありました。

余談−1:最近のハリウッド映画では、ニューヨークがよく扱われています。
      映画のロケ地として、ニューヨークは市をあげて協力しているようです。これは観光地として最高のやり方ですね。
      東京も、もっともっと世界的な映画で取り上げられるいいですね。

余談ー2:「ドリームガールズ」で熱演した、ジェニファー・ハドソンが、キャリーの個人秘書として出てます。でもこの程度の扱いでは、残念です。

  ベガスの恋に勝つルール

あらすじ: ニューヨークの取引所で働くジョイ(キャメロン・ディアス)は、いつもハイテンションで、完璧な仕切屋であった。今日も恋人の誕生日を「サプライズ・パーティ」として進めていたが、そんな彼女を鬱陶しく思う彼から振られてしまう。一方、父親の経営する工場で働くジャック(アシュトン・カッチャー)は適当に女性関係を楽しんでいたが、中途半端な性格からついに工場を首にされる。そんなジョイとジャックが気分転換に行ったラス・ヴェガスで出会い、酒とその場の乗りで結婚をするが、翌朝には二人とも離婚を決意した。しかし、ジョイがジャックにあげた最後のコインがスロットマシンで300万ドルの大当たりをだした。離婚裁判での裁判長から、安易な結婚をした罰として6ヶ月の結婚生活と賞金の300万ドルの預かりが宣告される。いやいやながらも結婚生活を続ける二人は、互いに知らなかった部分に気づく。そして、6ヶ月が過ぎる。。。

女:筋は分かっているけど、笑えるわね!
男:普通は、結婚する前にお互いの様々な面を知っていて、結婚生活では、少しは我慢しなさいってことの逆を描いたね。
女:二人で暮らすのが、罰ってのは、すごい皮肉ね。
  でも知っている積りで結婚したら、随分と知らなかったことの方が多かったわよ。

男:この映画でも出てくるけど、アメリカ映画ではトイレの便座がよく取り上げられるね。
  それも、一緒に暮らさないと分からない部分だろうね。
女:どうして、男の人は、便座を下げてくれないの。
男:次のオシッコをするとき上げるのが面倒だからさ。
女:便座は、いつも下にあるのが正式なんでしょう。
   それが出来ないのね!

男:オイオイ、ここでは便座の話は置いとこうよ。
女:じゃー、映画に戻るけど、上司に絡んだ下ネタがあったでしょ。
  あれは、どうも笑えないわね。

男:英語の「ジャック・オフ」あたりかな。
  俗語で、普通、学校では習わない言葉だから、日本人には通じないね。
  ついでに、原題の「What happens in Vegas」は、あとに「stays in Vegas」と続いて、日本語では「旅の恥はかき捨て」って感じの言葉のようだ。
女:まあ、まあ、いつも、お節介なウンチクでありがとうございます。
男:コメディは、どうしてもそこの国の文化や、習慣、そして掛け言葉の遊びなどが背景にあるから、他の文化圏では全部は笑えないことが多いね。
女:そうね、アメリカのパーティの習慣は、何度観ても、理解できないことね。

  でも、キャメロン・ディアスはお茶目な感じをよく出していたわ。

男:もう、彼女はコメディ俳優として客を呼べるね。
女:美貌の方はないってこと?
男:そこまでは、言ってないでしょ。

  音楽のセンスは俺好みだったね。
  「慕情」の「Love is a many splendored thing」や、「フラッシュ・ダンス」からの選曲は良かった。
女:でも、きれいなパーティ・ドレスを着て、大きく胸を開いたシーンでも、貴方は余り熱心に観てなかったわ。
男:そ、そんなことはないよ。
女:やっぱり、巨乳タイプが好きなのね。
男:それは、無いよりは、あった方が...
女:何か言った? 聞こえないわよ。
男:いや、何も...

最近、ロケ地として流行っているラス・ヴェガス絡みの、「ラスベガスをぶっつぶせ」

ラヴ・コメディの、「近距離恋愛」、キャメロン・ディアスが出ていた、「ホリディ」


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