2004年 10月号 映画・演劇 評論

シークレット・ウインドウ

あらすじ:人気作家モート(ジョニー・デップ)は近頃良い本が書けない状態が続いていた。妻は彼の友人と浮気をして離婚を迫っているがまだ未練はある。そんなある日、変な男ジョンが現れ、モートが自分の作品を盗作して結末を変えたと言う。盗作で無いことを証明するはめになったモート。しかし、身辺では、愛犬が殺され、ボディーガードも殺される。でも何かがおかしい。。。

女:全然、謎ときが面白くない作りね!
男:うーん、そうだね。ジョニー・デップがかなり入れ込んでいるとの宣伝で観たけど、これではね。
女:意味ありげに使われている題名の秘密の窓や、煙草などの小物も活きていないのよ。
男:で出しの妻の浮気現場が、何に繋がるのかも曖昧なもって行きかただし、観終わってもスッキリしないね。
女:後で何かと関係してくるものなら、前にきちんとした形で観客に提示しておくのがサスペンスでは必要よ。
男:その通りだね。映画が終わってから、「そうか、そうだったんだ!」と感心させてくれなければ、いい映画とは言えないね。
  この映画は、その辺りが中途半端なつくりだね

女:結局、二重人格で片付けられては、「なぁーんだ。」の感想だけよ。
男:それだね。二重人格ではどうしても、ヒッチコックの「サイコ」を思い出すけど、シャワールームのドアを壊したのは、「サイコ」のシャワールームでの殺人シーンへのあてつけかね?
女:そんなに考えて作っていないんじゃないの。
男:いい俳優でも、結局は脚本が悪いとダメだということか。
女:そうよ。人間は一人で生きているのじゃないってことよ。貴方もね! 分かった?
男:いつも、感謝してます。それを、言わせたかったのかっ!

ご参考までにスランプの作家が似たような環境の;スイミング・プール

ご参考までにジョニー・デップの;パイレーツ・オブ・カリビアン

アイ、ロボット

あらすじ:今から30年ぐらい未来のシカゴ。ロボットは犬を散歩させたり、料理をつくったりとかなり知的な作業をこなしていた。そしてさらに進んだ次世代のロボットが大々的に発売されようとしていた矢先に、開発者が何者かに殺される。現場にいたのはサニーというロボットだけ。ロボットは「人間に危害を加えてはならない」と命令が組み込まれている筈。担当刑事:スプナー(ウイル・スミス)も襲われる。ロボットの反乱の前触れか? それとも別な。。。

未来社会では、コンピューターはどうしても悪役なのか?
 コンピューターは、ハード的にもソフト的にもドンドン進化して、より小型に、より多機能になっていきます。
そして30年ぐらい過ぎると、ついに自分で考え、夢をみるロボットが誕生します。
 このアイデアはかなり評価できるが、最後の巨大コンピューターが、結局悪者では、平凡だ。
これでは、「マトリックス」と同じ発想だ。
 将来、コンピューターが発達して人間がコントロールできない存在になる恐れはあるだろうけど、テーマがはっきりしなかった。
 また、ウイル・スミスの車がロボット群に襲われるシーンは、まるで自動車メーカー「アウディ」の宣伝のために設定されているようで、なんとも、評論ができない。
 ヴィンテージ物のスポーツ靴や古いオートバイを登場させて、監督が一人「悦」に入っているだけ。
観客は飽きている。

僕はラジオ

あらすじ:アメリカはサウスカロライナ州、ハナ高校。アメリカン・フットボール・チームのコーチをしているハロルド(エド・ハリス)はいつもグランドの外で見ているラジオが好きな知的障害者:ケネディ(キューバ・グディングJR)をフットボール・チームのお手伝いとして呼び込む。最初は人見知りをして、会話も不自由なケネディだったがラジオの愛称をつけられ、徐々にチーム溶け込み、知的障害の程度も軽くなってくる。母親が急死しても、ハロルドの援助で高校に残ることができ、ハナ高校の人気者になる。

キューバの演技はいいが、内容はかなり平凡!
 精神薄弱児や身体障害者を題材にするのは、彼らに対する、普通人の理解を深める意味においていいことだと思う。
基本的には、みんな人間なのだから。
でも、この映画の描き方では、フットボール・チームのペットでしかない。
それは、どうしてハロルドがそんなにラジオに入れ込むのか、この部分の描き方が弱いからだ。
同情か? また、幼くして息子を亡くしたのかとも思ったが、そうでもない。
 年頃の娘や家庭を放っておいて、自分でも反省をしながら、なおラジオの面倒をみる。
この辺りが、肝心な部分であるが、判り難い。これでは物足りない。
そして、最後には、みんな良い人で締められては、共感はもてない。残念!

ご参考までに知的障害なら;I am Sam

おもろい女(芸術座)

あらすじ:大正14年、大阪の千日前は、芝居や活動写真で賑わっていた。15歳の河本杉子(森光子)は島根から家出をして漫才師・河内家芳春の弟子になる。相方もできて漫才師としてデビユーするが、新しい歌や踊りを漫才に取り入れる杉子のやり方は、古いままの相方とはイキがあわない。師匠ともケンかをして、杉子は恋人の一郎(段田安則)と中国に駆け落ちをするが生活は苦しかった。でも何とか一郎・ワカナのコンビとして売れ出し、九州に戻り成功を収める。そんな時、漫才の台本作家:秋田実(米倉斉加年)の口ぞえで大阪での興業もできるようになる。漫才だけでなく芝居もやり始めるワカナに一郎は不安を覚える。そして、ヒロポン(覚せい剤)がワカナの身体を蝕む。。。

さようなら「芸術座」! そして さようなら”森光子”?!
 40年以上も続いてきた、東京の芸術座が建替で来年にはなくなるそうです。
何度となく上演された森光子の「放浪紀」も来年3月が最後の公演です。
 それは、それとして、今回の天才的な漫才師だったらしい、36歳で亡くなったミス・ワカナの半生記を取り上げた内容は感心できない。
 森光子としては、個人的にも、ミス・ワカナが倒れる最後の興業場所だった西宮球場で実際に一緒だった思い入れがあってかなり脚本にも加わっているようだけど、面白さがない。
 森のテンポのいい突込みと、段田の鷹揚としたボケで舞台を盛り上げる算段だったようだけど、もう様々な面で舞台に覇気と元気がない。
 さすがに、いいたくはないが、今回のように20代の女性を演じるには、年齢としては無理がある。
動きも弱いし、笑いにも持っていけていない。
 ヒロポンを打つ場面や最後の倒れ方などは確かに森光子の演技を感じさせるが、そんな動きは細かくて舞台全体を見渡した時には、一部の目立たない流れで終わった。
 時代が変ろうとしているようだ。

ご参考までに前回の森光子の舞台;ビギン・ザ・ビギン


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