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(中略)

二人で話をしたいんだ、というキラの言葉に、カガリは格納庫に赤い機体・・・ジャスティスを入れることを勧めた。

彼女の申し出にザフトの自分が・・・と、アスランは驚きで目を丸くした。

が、もうすぐ日も暮れるし、今日の戦闘はもうないだろうからいいよ、とニコリと彼女に笑いかけられて、彼は断ることが出来なかった。

「じゃあ、僕についてきて・・・。」

キラの言葉にアスランは再び機体へと足を向けた。

再びラダーに足をかけ、アスランはジャスティスのコクピットへと上がっていった。

集まっていた人々が、それぞれの場所へと足を運んでいる様子が見えた。

その中に、自分を見上げているカガリの姿に気がついた。

アスランが見ていることに気がついたのか、彼女は手を振りながら、また後で、と口を大きく動かした。

アスランはわかった、と右手挙げた。

すると、彼女はニコリと笑った後その場から離れて行った。

 白い軍服に身を包んでいるカガリは、アスランの知っている赤いタンクトップ姿と随分印象が違っていて、彼は戸惑わずにいられなかった。

以前、通信機越しに聞こえた、カガリ・ユラ・アスハ・・・アスハという名前をその姿は意識せずにいられなかった。

本当に、あの時、泣きながら自分を叱った人物と同じなのかと思った。

そして、キラと親しそうに話しているカガリに、アスランはなぜだか胸が騒いだ。

彼女も足つき・・・アークエンジェルに乗っていたから、キラと親しいのはわかる。

あの時、キラのことを彼女は気にしていた。

頭では理解しているのだが、どうしてそんな気持ちになるのか、彼はわからずにいた。

ただ、いろいろ迷いはしたが、ここにきてよかったのだとぼんやりと思った。