ゼロ戦を3chに改造する
【使用機材】
受信機:GWS FM4ch PICO GWR−4P
アンプ:GWS ICS−100 (5A)
サーボ:GWS PIKO STD (5.4g)X2個
モータ−:ユニオン FK130
バッテリー:リポ(E−Tec 7.4V700mA)

【改造方針】
・極力重量増加を押さえる。
 改造前114g 改造後145g
 横に計量器を置いて一品一品重さに気を使っての作業です。
・外見を損なわない様に、リンケージはなるべく目立たなくする。
・重心位置を変更しない。軽量機におもりは積みたくありません。
・主翼の強度保持のため、胴体下の壁は残す。


【注意】

・本改造には、リポを使用します。リポは取り扱いを間違えると左の画像の様に発火する大変危険なものです。特に充電中はその場所を離れないでください。車を焼きます、家を焼きます。細心の注意の上ご使用ください。
改造によるゼロ戦の性能向上
項 目 ノーマル状態 3ch化+リポ+上反角
+FK130+18Cmペラ
重 量 114g 147g
推 力 37g 127g
飛行時間 1分20秒 全開20分
中スロー30分
宙返り 不可能 可 能
ロール 不可能 可 能
背 面 不可能 可 能
受信能力 80mで問題なし 問題なし
真似をされて改造される場合は自己責任でお願います。
ゼロ戦を飛ばそう
改造記事2
TAIYOより、待ちに待った、ゼロ戦が出ました。
コントロール方法が従来の2モーターから、モーター、ラダーに変わりました。

                      
【ファーストフライト インプレッション】
購入した日の夕方、風もやんだので、いつもの近くの公園で1フライトだけ飛ばしました。
まず、モーター全開にて、水平に押し出します、機体は一度、沈みますが、緩やかな上昇をはじめました。ラダーを左へ打ち、旋回します。モーターコントロールの月光とは違い、すぐに反応します。やはり飛行機は、動翼でコントロールするもんです。3,4メーター上空を一周させ、滑空で降下にいれます。機体は素直に降りてきます。
少ない時間の飛行でしたが、その素性の良さを感じました。これは期待が持てます。

・自然な緩やか上昇、月光の様な頭上げなし。
・ラダーによる、速い反応と確実な旋回性能。
・ギヤダウンによる飛行,、ややうるさい。
・旋回は左旋回がスムーズ、右旋回は悪い。実機ゼロ戦も同じだった。
・ラダーを入れるとモーター出力が低下します、 ラダー打ちはチョンと打ちます。
短い飛行時間、がんばって1分20秒程度です。これは月光より短い。
 説明書にはモーター駆動時間3分とあり、飛行時間と関係ありませんと書いてあります。
 
全体:ゼロ戦らしいスタイルをうまく再現してます。
上面:主翼形状は21型より52型に近いのでは。
下面:月光に比べ、ちゃんと薄灰色で塗ってあります。
側面:ちょと胴体の日の丸が上すぎの様な気がします。
前面:上反角が強いですね。これは修正しないと。それにシールでいいですから、ダミーエンジンが欲しいですね。
ラダー:リンケージが目立ちすぎます。
ラダー用ホーン:苦労してますね。
機首上面:サイドスラストがよくわかります。
機首側面:ダウンスラストで頭上げを抑えます。
【機体外観】
【内部構造】
主要メカ:メカの箱はナセル下面と一体になってます。
機首上面:マブチの130クラスでしょうか?
   ノイズ対策の為、動力線にコイルとコンデサーが入ってます。
胴体後部下面:この蓋にラダー用のアキュムレーターが貼り付けてあります。また、この中に錘があるそうです。
胴体後部上面:これがラダー用のアキュムレーターです。
プロペラシャフト:衝撃吸収の為ばねがはいってます。
           すばらしいアイデアです。
キャンノピー下:ラダー用コイルの線は上を通ってます。
・機体表面にあるブツブツをカミソリ削り、水ペーパー280番でサンディング、表面を滑らかにする。
【ちょっと手を入れる、空気抵抗を減らすための機体改良】
・翼下面の1円玉の大きさの凹凸は、凸部分はカミソリで削り、凹部分は軽量紙粘土(100円ショップに売っている)で埋める。
【お色直し】
サンディングで塗装が剥げたので、プラカラーで再塗装しました。
黄色の帯(味方識別線)は、長すぎるので本来の長さにしました。
キャノピーのガラスは黒で見栄えがしなかったので、水色で塗りました。
【1.上反角を変更する。】
ノーマルの状態では、自立安定をよくするために、強い上反角(12度ぐらい)がついてます。
それを実機と同じ6度に変更します。これで、横風に強くなり、運動性、揚力、スタイルがアップします。いいことだらけですね。
主翼上面の付け根に、カッターで切り込みをいれます。そこに3角形のバルサのクサビを入れます。接着剤はセメダインSUPERX2を使用します
変更後の上反角です。実機と同じ角度6度になりました。
6度は機体を水平において、翼端で2.7Cmの高さになります。
今回は、カンザシは入れませんでした。大丈夫かな?
後日、カンザシいれました。
左はラダー用のアキュムレーター(コイル)です。
右は尾部の錘です、2gあります。機首部短いゼロ戦で、後ろに錘があるのは大変めずしい例です。今回の改造に余裕が持てます。
キャノピーの下はこんな感じです。ラダーのアキュムレーターへの配線がここを通ってます。
【2.サーボの配置】
エレベーターとエルロンのサーボを配置します。すでに月光で行っているので、位置はスムーズに決まります。
雨の日に飛行したあとの画像なので機体下面がよごれてます。
・エレベーターのロッドとホーンはノーマルのラダーのものを使います。
・問題はエルロンです。大事な左右の翼をつなぐ部分の壁にエルロンのホーンがあたります。
 エルロンサーボを極力上げて、壁の上(キャノピー側)の方に穴を開けてしのぎました。
・エルロン側のホーンはサーボのホーン加工して使ってます。
・ラダーサーボは、アキュムレーターがあった位置にすっぽりと収まります。
【3.受信機の配置】
 受信機はキャノピーの中に配置します。
コックピット内を少し掘って、受信機を両面テープで取り付けます
エレベーター、エルロンのコードは後ろの穴から、アンプのコードは前の穴から接続します。
受信機のアンテナ線は、実機のアンテナの位置に、リンケージロッドのビニールチューブ立てて、その中を通します。ビニールチューブなので落ちても曲がりますが折れません。
【3.バッテリー、アンプの配置】
 バッテリーとアンプの配置にはノーマルのメカBOX少し改造して利用します。
バッテリーは、従来のバッテリーの場所を大きく切り抜き、リポがはいる様にします。
エルロンサーボの上は切り抜いて透明のカバーをはります。これはアンプの線がエルロンサーボにひっかからないように確認するためです。
アンプは、位置を固定せす、この様に配線途中におきました。
【4.ディテールアップ】
 せっかくのスケール感ある機体です。ちょっとディテールをアップしてみましょう。
カウルの機銃発射口の溝の上に黒テープを貼りを52型にします。
スピンナーは地味な赤茶色だったので、明灰色に塗り替えます。
主翼のフラップの上の「ノルナ」の赤枠を記入しました。
水色の3角形は重心位置です。調整が完了したらはずします。
キャノピーの後ろ、ラダーのアキュムレーターがあった穴は発泡スチロールで埋めました。
【5.モーター換装】
 標準のモーターが焼けてしまったので?、同じサイズのユニオンのFK130に換装します。このモーター8.4Vでも問題ないそうです。重量は25gで、標準のものが20gですので、5gの重量増加になりますが、ちょうど重心調整のため、機首に5gの錘をつむ予定だったのでよかったです。(後日、機首に更に2gも錘を追加しました。)
標準モーターです。
ユニオンのFK130モーターです。
標準のものより重いのは、磁石が大きい様です。
パワー、耐久力も期待が持てます。
上がユニオンのFK130モーター、下が標準モーターです。
FK130の方が金属部分が長くなってます。この部分まで磁石が詰まっているんでしょう。
なお、ギヤの歯数は標準が9枚、FK130が8枚です。
カウルに納まった状態です。モーターの後ろの接続端子が少し当たりますので、削る必要があります。(コンデンサーの配線は変更前です)
                      【重要事項】
このゼロ戦はギアはモーターの前側にきます、ユニオンのギアユニットは後ろ側にあるので、回転を反転させる必要があります、そのため、プラスマイナスの線を逆に接続します。
更に、コンデンサーも逆につけ直します。特に、ケミコン(黒い方)は極性がありますので注意して取り付け直します。
上の画像が改造後の画像です。(ピンボケですいません。)
ゼロ戦用の静止推力計測機を作って、推力の計測です。
計測の結果、81gがでました。このモーターFK130は、ギヤダウン+25Cmペラで100gでるそうです。まだ、推力向上の余地があります。
下面も月光に比べすっきりできました。今回、電源スイッチは省略して、コネクター接続=電源ONとしました。
当然、ゼロ戦も3ch化(モーター、エレベーター、エルロン)を行うことにしました、ノーマル状態で機体の素性がよいので期待がもてます。
【6.カンザシを入れる】
 飛行させた結果、主翼のたわみが大きく、飛行に影響が出ていました。また、左右主翼をつなぐ壁の部分に亀裂が生じて、万歳の危険がありました。
ノーマルより重量および速度が増加、そこに引き起こしや宙返りで本来の何倍ものGがかかります。たわみがでて当然でしょう。
そこで、カンザシを入れる事にしました。位置はエルロンサーボの前、バッテリーの後ろです。(ここしかなかった。)
カンザシは竹串(焼き鳥の串)を使用します。
主翼下面より挿入して胴体を貫通、反対側の主翼に突き刺します。
挿入部と貫通部と挿入先先端に接着剤を塗って固定します。
この竹串の荷重限界は1kgもあります。
カンザシ入れる前の状態です。主翼先端を支えにしているので特に大きくたわんでます。
カンザシを入れた後です。まだ、全体のたわみは大きいですが、主翼付け根部分のたわみは減りました。
【7.プロペラの交換】
 ゆっくりと着地したのに、プロペラが折れてしまいした。
そこで、交換しようと思って、シャフトのナットを回すのですが、全然緩みません。これは何か特別の方法がある思いと取説を見ました。
すると、
なんとこのねじは逆ねじでした。
家電の世界では扇風機等は逆ねじが一般ですが、模型の世界ではOSのエンジンもユニオンのモーターも順ねじです。
プロペラが緩まないための逆ねじですが、子供のおもちゃに使うのはどんなもんでしょう。また、こんな小さなねじをなくしたら、一般の人はどうやって手にいれるのでしょう?
これだけ、よく出来たTAIYOの製品なのになんかサポートの面でアンバランスな気がします。
それから、スピンナーは、落ちた時、すぐに外れて飛びますので、テープでとめておくことをお勧めします。草の中に落ちると探すのが大変です。
【8.ヒンジの改良】
 機体をロールさせ、背面を入れる時、エルロンの切れが悪く、スパッとはいりません。原因は動翼のヒンジに使っているセロハンテープの貼り方が悪いため動きがしぶくなっているためです。しかも、EPPは柔らかいので翼端がねじれています。
そこで、この部分を改良します。グラステープを半分に切り、粘着面の端同士を張り合わせ、主翼と動翼に交互に貼り付けます。これで、スムーズに動く様になりました。
正面から背面へ、背面から正面へスパッ切り替えしがきくでしょう。
ペタペタと貼ってあるのがグラステープです。100円ショップで購入しました。
ヒンジ改良前:エルロンの翼端側の切がいまいちです。
ヒンジ改良後:エルロンは翼端側まできれいに切れています。アクロ機の様なエルロンの切れです。
【9.18Cmプロペラに換装】
 電圧が4.8Vから7.4Vへ、モーターはより強力になり、モーター側ギアも9枚から8枚になりました。当然、ノーマルのペラではこれらの向上した性能が効率的に静止推力に反映されません、そこで、ペラをノーマルの13Cmからユニオンの18Cmのものに交換しました。
その結果、
なんと127gの静止推力を得ました。
この値は、今話題のCD−ROMモーターの7.4V時の値120gより上です。次はCD−ROMモーターに変えようかと思っていましたが、その必要がなくなりました。

使用プロペラ モーター 電 圧 回転数 静止推力 ノーマルに対する
推力向上倍率
ノーマル13Cm ノーマル 4.8V 未計測 37g
ノーマル13Cm ユニオン
FK130
4.8V 未計測 42g 1.13倍
ユニオン18Cm
RC-SR180
ユニオン
FK130
4.8V 2800rpm 56g 1.51倍
ノーマル13Cm ユニオン
FK130
7.4V 4800rpm 81g 2.17倍
ユニオン18Cm
RC-SR180
ユニオン
FK130
7.4V 4200rpm 127g 3.43倍

さすがに、18Cmペラは機体にくらべて大きさが目立ちます。これだけ大きいと、反動トルク、ペラ折れ、シャフト曲がり等が心配になります。
後日、飛ばしましたが、反動トルクの問題はありませんでした、しかし、ちょっとした着地でペラをおりました。着陸(着地)には細心の注意が必要です。
すごい、すごい、127gです。どんな飛行をするのでしょう。
【現在の飛行性能】 2003.10.31
このゼロ戦は、機体の改良、重心の調整、ヒンジの改良、送信機の設定調整、静止推力のUP等を経て、飛行性能が日々向上し、安定して、パワフルに、そして時には機敏に、飛ぶようになりました。しかも、飛行時間も高性能バッテリーリポのおかげで、30分(中スロー)も飛ぶ事が出来ます。
わずか全幅50Cmのスケール機が、地面すれすれを背面で飛び抜ける姿は、まさに感動ものです。

       【リポ発火実験】
充電時にバッテリーの種類、充電電圧、充電電流等を間違えただけでこうなります。
【10.増槽を追加する。】
いつも飛行場には、リポバッテリーひとつと、レジャー用の鉛バッテリー、充電器を持って行ってました。
しかし、この鉛バッテリーが重いので、リポをもうひとつ買って、この重みから逃れる事にしました。リポが2,3個あれば一日遊べます。
それで、今回はKokamの2種類のリボを購入しました。ところが、E−Tecに比べて大きすぎて機体内に収まりません。そこで、増槽にカモフラージュして立てに入れる事にしました。
増槽をつけても、決して、飛行時間が延びる訳ではありません。やはり、
このサイズの飛行機にはE−Tecがいいですね。

さて、同時に20C放電のリポをテストしました。残念ながら推力のUPはありませんでした。全体の重量が軽くなる分、軽快になります。
左上:E−Tec 7.4V700mA 5C放電 33g
右上:Kokam 7.4V580mA 4C放電 25g
左下:Kokam 7.4V340mA 20C放電 25g
右下:Kokam 7.4V720mA 8C放電  36g
先端はゼロ戦のスピナーを使用します。本体はEPPのブロックよりの削りだしです。
装着方法は、交差させた輪ゴムの中に入れます。
後日、この輪ゴムは上下方向に入れるようにしました。
次の機体にも使える様に、接着剤は使わず、テープだけで止めます。
増槽を明灰色に塗り、取り付けます。実機より少し前ですが、まあ、いいって事にしましょう。
【新バッテリーの飛行性能】 2003.11.14
・7.4V340mA20C放電:このバッテリーに変えると、機体重量が約10g軽くなります。飛ばしたところ、重心が少し後ろになりフラフラした感じになります。しかし、軽量化効果はあり、軽快に連続宙返りをこなします。更に、背面に入れ、
逆宙返りをやってみたら、それも出来ました月光さえも逆宙返りは出来ませんでした。、

・7.4V720mA 8C放電:増槽にカモフラージュしたバッテリーです。増槽の抵抗が気になりますが、飛ばしてみると以外に普通に飛びます。機体が重い分、安定した感じです。

【カウル下部へ錘入れる】
重心調整の為、カウル下部に2gの錘を両面テープで貼り付けます。この微妙な調整が安定感ある飛行につながります。