2007.10.19
本日で、ホームページ開設5周年を迎えました。
5年間も続けられるとは思っていなかったので、感無量です。
当初は、身内だけの限られた人々にしか公開していなかったのですが、バイオウェザーさん
や、日本気象予報士協会さんにリンクさせてもらえるようになり、多くの方々に見て頂けるよう
になりました。
紹介・引用させていただいた論文は35編におよび、いずれも気象と病気との関連性について
のものです。まだ他にも優れた論文があると思いますが、少しずつ紹介できれば、と思っていま
す。
私は、気象予報士の資格を取って、本当によかったと思っています。
とりあえず、話題の種になりますし、「そういえば、台風が来ると頭が痛くなる」、「雨の日は
腰が痛くなるんですよ」といった身近な体験の話に発展し、「やっぱり、天気と病気って関係あ
りますよね」となることがよくあります。中には、「資格マニア」と揶揄する人もいますが、私は、
天気と病気の関係を科学的に分析し、医学的な観点と気象学的な観点から、病気の予防・
回避に有効な方法を見つけ出し、少しでも、みなさんの健康管理に役立てれば、と思っていま
す。あくまでも、「脳卒中予防法」をみつけるために気象予報士の資格を取ったのです。
私は、父方の伯父をくも膜下出血で失くしました。釣具問屋の店主でしたが、夏休みに遊び
に行くと、いつも優しく私の面倒をみてくれました。私が脳神経外科医を志したのも、伯父の死の
影響が非常に大きかったのです。今でも、この世から、できる限り、脳卒中をなくしたいと真剣
に考えています。
あと、今年の春にロースクールを卒業しました。なぜなら、法律を学び、医療過誤訴訟を減らし
たいと強く思ったからです。
私は、根っからの平和主義者です。争いごとは嫌いです。医者は、病に苦しむ患者さんを何
とかして楽にしてあげようと治療に全霊を注いでいるのに、不幸な結果が発生すると、医者が
訴えられてしまう。これは、絶対におかしいと思います。たしかに、医者にも0.2%程度、医療
過誤を繰り返すリピーター医師と呼ばれる「問題児」がいるそうですが、残りの99.8%の医師
は、骨身を削って、日夜、診療を行っているのです。
法律を勉強し、医療過誤訴訟が起こる原因を法的に分析し、その予防・回避に有効な方法を
見つけ出したいと思い、ロースクールに入学しました。別に、弁護士として第一線で活躍しよう
という気持ちは、今のところ、あまりありません。ただ、医療に詳しい弁護士さんは、まだそれ
ほど多くはいらっしゃらないので、医療と法律をつなぐ「架け橋」的存在になれれば、と思って
います。そういえば、訴訟は「社会の病気」ともいいます。医療過誤訴訟が減れば、社会も
「健康」になるということですね。また、医療過誤訴訟が減るということは、医療の質が上がる
ことを意味します。つまり、結局のところ、患者さんにとって、健康な生活を営むことができる
ことをも意味するのです。
さて、少し長くなってしまいましたが、私の志をご理解いただけたでしょうか。
決して、「資格マニア」や「資格フリーク」ではありません。すべての人々が脳卒中を発症する
ことなく、また、法的にも保障された良質な医療を受けて、健康に暮らしていけるように願って
います。
それでは、これからもお暇なときに、このホームページにお立ち寄りください。
みなさんの期待に応えられるよう、できる限り努力いたします。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
平成19年10月19日
福永 篤志