映画「ロボッツ」の感想

 昨日、実家近くの東京・立川市にある映画館で、「ロボッツ」を見て来ました。

 日本気象予報士会さんからは、一般鑑賞券2枚をいただきましたので、私と妻、そして

その場で幼児用の鑑賞券を購入し、6歳の長女も加えて、全部で3人で出かけました。

 上映時間は90分でしたので、子供も一度も席を立つことなく、興味深そうに見ていま

した。すべてCG(コンピューター・グラフィクス)というのは、はじめての経験です。


 みなさんご存知のように、この映画のテーマは、ロボットという現代の世界ではまだ実

用化されていない主人公(注:声優は、SMAPの草なぎ剛さんです)を用いて、「ポンコツ

は早くスクラップにするのがよいのではなく、古い部品でも大事に使えばまだまだ使えるよ」

という、現代でありがちな「何でも新品に換えればよい」とする傾向を風刺したものです。

一言で言えば、「リサイクル推進」ということになるでしょう。

 おそらく、未来の代名詞である「ロボット」の世界を描くことで、将来における「新品偏重」

という概念を払拭しようという、製作者の意図があるのではないでしょうか。

 あまり詳しいことは申し上げられませんが、古い部品から「新しい」発明品を作るということ

も、この映画のテーマに含まれています。これは、まさに「リサイクル」であり、「環境問題」

の重要なテーマの1つでもあります。


 「環境問題」といえば、「気象」も密接に関係しています。


 たとえば、大気中の二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの濃度の上昇により、「地球

温暖化現象」が進行し、世界各地で異常気象が最近よく見られています。この「温室効果ガ

ス」は、人間の生活活動の活発化に伴い人為的に増やされたものがほとんどです。また、フ

ロンガスによりオゾンホールが拡大化していることは、このホームページでもご紹介したとお

りです。

 「環境問題」の原因は、@現在ある資源が枯渇すること、A人間の活動によって発生する

物質を浄化しきれないこと、B人間によって新たに作り出された未知の物質によるもの、とい

う3つのタイプに分類されるといわれています。

 したがって、「環境問題」を解決するために、@については、代替エネルギーの開発・使用、

Aは、できるだけリサイクル等によりゴミを出さないようにすること、Bは、企業技術の開発

等を重視するだけでなく、開発によって発見された新物質の性質そのものについて、慎重に

検討しなければならないこと、などがそれぞれさけばれています。

 「ロボッツ」が直接関係するのは上記のAだけですが、この問題は、97年に採択された

京都議定書に大きくかかわっています。

 「二酸化炭素排出削減運動」をテーマの1つに掲げた京都議定書に対して、二酸化炭素

排出大国であるアメリカが、自国の企業の発展を妨げることを理由に難色を示し、結局、

京都議定書の批准に参加しなかったことは、世界的にも非難されています。みなさんは、

よくご存知ですよね。

 「ロボッツ」を見て、私にはこの映画は、このようなアメリカの一連の問題に対して一石を

投じているように感じられました。というのも、この映画は「アメリカ」で作られた映画なので

すから。


 以上のように、今回、「ロボッツ」を見させていただいて、現在われわれが直面している

「環境問題」について深く考えさせられました。


 みなさんも一度、ごらんになってみてはいかがですか?


 
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平成17年8月22日